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「貧を送り出して、富を迎える廟」という、
なんとも直接的な名前の廟を紹介します。

財運アップに特化した廟ということで、
ギラギラした廟を予想していましたが、廟の外観は意外とあっさり。

普通の台湾の廟の方がよっぽど派手です。

場所は台北郊外の桃園にあります。
広い駐車場を抜けて、中に入りますが、
この時は、必ず右の入口から入ります。

すると、地面に石で囲まれたスペースがあり、
そこは微妙にボコボコしています。

「求財坎河路」という名がついていて、
人生はお金を稼ぐにしても、徳を積むにしても、幸せになるにしても
それなりに紆余曲折がある、
というようなことを、このスペースが表現しています。

このスペースの上を歩いて通り過ぎることで、
人生における紆余曲折も通り過ぎることができる、
ということなんだと思います。

もう少し前に進むと、地面に北斗七星が書いてありますので、
これもこの星の上を歩いて下さい。

七星陣

道教の道士の行に北斗七星の形に歩くのがありますが、
こうやって歩くことで、神様に繋がる、と言われています。

次に廟の正面の香炉の先にある「招財池」に立ち寄りましょう。
ここは、龍の口から水があふれ出ているような感じの設計になっていて、
「龍堵」という名称です。

龍堵

神社の手水舎と同じような感じで拝者が身を浄めるための設備です。

そこには財運アップ必須アイテムである「元寶(昔のお金)」が置いてあります。
この「元寶」に龍の水を3回かけて清めてから
両手でナデナデします。

この「招財池」の天井には、
大きな古銭が描かれていますので、それもぜひ見ておいてください。

いよいよ境内の中に入ります。
やはり右側の入口からです。

入って、右側正面にお線香と神様のためのお金「金紙」が置いてあります。

これは300元なので、一般的な金紙よりちょっと高いかもしれません。

もしこの金紙をゲットしたなら、
この売り場の右後方に机と椅子がありますので、
そこで一枚一枚に自分の名前を書きます。

私は、金紙はやめて、お線香(6本)だけにしました。
順番通りにそれぞれの香炉にお線香を一本づつ差し上げます。

平面図

1)先ずはまた外に出て、外の香炉
(道教の最高位・玉皇大帝に)

香炉

2)もう一度境内に入り、正面の香炉
(玉皇上帝(天公) 三官大帝 五路財神)

玉皇上帝(天公) 三官大帝 五路財神

3)正面の右横の香炉
(済公 地蔵王菩薩)

4)正面の左横の香炉
(城隍神 註生娘娘 月下老人)

5)境内から外に出て、右側にある星辰殿の香炉
(玉皇上帝 南斗星君 北斗星君)

6)左側の明心殿の香炉
(地蔵王菩薩 観音菩薩)

6か所の香炉を全部回ったら、再び右側から境内の中に入り、
貧を追い払う儀式をします。

境内右奥「済公 地蔵王菩薩」の前にテーブルの上に、
「送窮呪文」という紙が置いてあります。

この紙に自分の名前を書き、
名前の後ろに拇印を押します。(男は左親指、女は右親指)

そして、「済公 地蔵王菩薩」の前で、

「送窮呪文」に書いてある文を唱えます。

「貧 貧 貧よ
去れ 去れ 去れ
我が家は小さいが、海はあんなにも大きい
貧 貧 貧よ
去れ 去れ 去れ
今すぐに紙の車に乗り
紙の馬にまたがり
ここ大渓から大船に乗って、大海に進みなさい」

呪文紙には中国語で書いてありますが、日本語でも大丈夫です。

そして、そこに置いてある蝋燭でその紙に火をつけ、
「送窮船」の中で燃やします。

送窮船

これであなたの中にある「貧」を追い払いました。


同時に、そこに「済公除穢扇」(穢れを払う扇)が置いてあるので、
それで自分の体についているであろう悪い氣を払いましょう。

済公除穢扇

この儀式をすることで、色々なことが順調に回り始めます。

ちなみに私は、扇でパサパサした時に、
ゾクゾクと電気のようなものが走りました・・・

さて、あとはここの廟のメインの儀式である
「お金を借りる」儀式をします。

境内の後ろに六色のポエが置いてあります。
ポエとは、道教では神様にいろいろなことをお尋ねするための
大切な道具です。

六色のポエ

2個で一組の紅い木片で、片面がふっくらしていて、これが陽、
反対の面は平らで、これは陰を表します。

普通は紅いのですが、ここのは六色あります。

木火土金水の五行の五色(五路財神)➕紫(玉皇大帝)の
六色を表しています。

そして、六色12個ののポエをいっぺんに投げて、
その結果によっていくばくかのお金をお借りするようになっています。

ポエというのは、陰陽つまり裏表が出ればいいわけです。
同じ色同士がペアで、裏表にそれぞれがなればOK。

お借りできる金額は、何組のポエの陰陽が揃ったかで決まります。

ほんの小銭ではありますが(笑)、このお借りしたお金は、
縁起がいいお金で、お金をどんどん連れてきてくれるそうです。

ですから、儲かったら「お礼」をプラスして返しに来てね、
というお約束~

お金を貸してくれるというのは、台中の紫南宮でもありましたね。
こういう発想って台湾ならでは、ですね。

また、他には、縁結びに強い「月下老人」の前には、
紅いひもがおいてあるので、
婚活中の方は、ぜひ頂いて下さい。
男性は左、女性は右手首にこのひもを巻きます。

また、この紅いひもの台は「名刺ボックス」になっています。

名刺ボックス

ここに自分の名刺を入れることで、
お金儲けに繋がるような道が開ける、とのことです。

一通り終えて、帰る時は、入って来たのとは反対側の出口から出ます。

境内の外に出で、広場になっているところには、
五色の大きなポエのオブジェがあります。

ポエのオブジェ

そこを通り抜けると、運氣がアップする、とのこと。

カラフルだしお天気もいいしで、
歩くだけでウキウキしました♪

こちらの廟、ユニークな儀式がいっぱいあって、
楽しんでいるうちにいつの間にか財運がアップしている感になれるのが
いいですね~

桃園市大溪區康莊路五段12巷18號